美術鑑賞のメリットと注意点
「アート鑑賞 超入門! 7つの視点(著:藤田令伊)」と
いう本では、美術鑑賞のメリットとして以下の項目を
挙げています( p . 174-175より 一部抜粋)。
・ ストレス解消
・情操や感受性の育成
・論理的思考の鍛錬
・批判精神の練磨
・気づきの想起
・新しい価値観の獲得
感性にも知性にも働きかけてくれるんですね。
上記のメリットは、『読書』という営みについても
当てはまると思います。「なぜこれを手掛けたのか」
「何か引っかかるところはないか」「そもそも作品
を通して伝えたいメッセージなんてあるのか」等を
巡らせているだけで、脳ミソがいきいきしてきます。
また藤田氏は、美術鑑賞をする上での注意点を
以下のように述べています。
・知識漬けに注意。ガイドブックの確認作業で
終わらないようにする(作品知識の獲得自体を
目的にしない)
・作品や作者についての知識は疑い、検証しながら
取り入れる
・だからといって知識を一辺倒に否定するのは早計。
作品に関する知識をただ再確認するのではなく、
一つの知識を下敷きにすることで、知識がなかった
時にはできなかった見方ができる。つまり、得た
知識を活用して、より広がりのある見方になる。
ただ単に知識をトレースしているのとは異なる。
(同書 p. 121-125)
具体的なアート鑑賞の方法 としては、「時間をかけて
1つの作品を見る」ことをすすめています。
時間をかけて見るときのポイントは、時間をかけても
何も出てこないと思ってもそれでもなお作品を見続け
ることです。何も掴めない、見えてこないというのは、
まだ時間が短いからだと考えると良いでしょう。
ラーメンができるくらいは見てみたいものです。必ず
違ってくるものがあるはずです。
(同書 p.29-30)
神栖市には美術館はありませんが、市立図書館では
美術についての本がたくさん揃っています。藤田氏
による別の著作「企画展がなくても楽しめるすごい
美術館」も借りることが可能。写真満載文字大きめ
でこちらもおすすめです。