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かぜよみの会 ~ 鹿嶋 神栖 潮来 香取 銚子 旭付近 の 文化系サークル~

茨城県鹿行地域にて、読書会を開催しています。少しでも興味を持たれた方や参加希望の方は、ruralbooks@yahoo.co.jpまでメールくださるか コメント欄 より お問い合わせください。

フィクションの功罪

フィクションが好きです。



フィクションには、辛い現実を一瞬だけ忘れ
させてくれる効果があります。



それゆえにフィクションは、「私だけどうしてこんなに
うまくいかないんだろう」という考え方を助長
させる作用も孕んでいます。


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『子供時代に作り上げた一般論の世界観は
しばしば偏っていて、そこから生まれる
ストーリーは成長後の人を苦しめること
がある』
(人はなぜ物語を求めるのか p.140 より )



また、作家の森博嗣氏の著書でも

『僕らは小さい頃からフィクション漬けに
され、友達が多いことは素晴らしいと
思いこまされてきた』


という旨を述べています。





ボヴァリー夫人(同名作品に登場する架空の
フランス人女性)は、田舎で家事と育児だけに
専念する日々に対して、「どうして私は
こんなとこで冴えない旦那のために働いている
のかしら」と嘆いていました。





ちょっと考えてみれば、良いことも悪いことも
起きて当然です。私たちは「良いこと」への
審査基準が厳しすぎるのです。



「だから、なんでもポジティブに捉えよう!
生きていること自体が幸せだ!」という
一般論にも注意。

なんでもポジティブに捉えることはうつ病
引き金。



陳腐な言い回しですが、 思い込みを疑い
ましょう。無自覚に「良い」と思わされている
ことはありませんか。



ほんとにそれを買いますか?

ほんとにそれは楽しいことですか?